「婚活アプリで知り合った男性と数ヶ月間お付き合いしていたのに、実は既婚者だった…」そんな辛い経験をした女性は残念ながら少なくありません。真剣に結婚相手を探している中で、既婚者に騙されてしまうのは心身ともに大きなダメージとなります。
婚活詐欺の中でも特に多いのが、既婚者が独身を装って婚活市場に参入するケースです。今回は、実際に被害に遭った方々の体験談をもとに、既婚者を見抜く方法と被害に遭ってしまった時の対処法について詳しく解説します。
婚活市場に潜む既婚者の実態
なぜ既婚者が婚活に参入するのか
既婚者が婚活市場に参入する理由は様々ですが、主に以下のようなケースがあります:
- 夫婦関係に不満があり、不倫相手を求めている
- 離婚を検討しているが、次の相手を見つけてから離婚したい
- 単純に遊び相手を探している
- 経済的な支援を受けたい
どの理由であっても、真剣に結婚を考えている女性にとっては許し難い行為です。
被害の傾向と特徴
婚活詐欺の被害者は、30代前半〜40代前半の真面目で結婚願望の強い女性に集中している傾向があります。また、恋愛経験が少なく、優しくされることに慣れていない女性が狙われやすいという特徴もあります。
既婚者を見抜くための具体的なチェックポイント
プロフィールで気をつけるべき点
写真の不自然さ
– 顔写真が1枚しかない、または画質が悪い
– 背景に家族の物らしきものが写り込んでいる
– SNSでよく見る写真と同じものを使っている
自己紹介文の特徴
– 職業の詳細を曖昧にしている
– 休日の過ごし方が不明確
– 連絡の取れる時間帯を限定している
やりとりで見つけられるサイン
連絡パターンの偏り
平日の昼間や深夜にしか連絡が来ない場合は要注意です。特に土日に全く連絡が取れない、または夜の時間帯に連絡が途絶える場合は、家族と過ごしている可能性があります。
質問に対する曖昧な回答
– 住所を聞いても「○○エリア」など曖昧な答えしか返ってこない
– 職場の話を避けたがる
– 家族構成について詳しく話したがらない
– 過去の恋愛について具体的な話をしない
デートの制約が多い
– 平日の昼間や夜遅い時間しか会えない
– 自分の住んでいる地域から離れた場所でしか会いたがらない
– 長時間のデートを嫌がる
– 写真を撮ることを極端に嫌がる
実際にあった詐欺の手口と体験談
パターン1:離婚調停中を装うケース
「Aさん(35歳)の体験談」
婚活アプリで出会った男性から「現在離婚調停中で、もうすぐ離婚が成立する」と説明され、半年間交際を続けました。しかし、いつまで経っても離婚の話が進まず、不審に思って調べたところ、実際には離婚調停など起こしておらず、普通に家族と生活していることが判明しました。
見抜くポイント:
– 離婚調停の具体的な進捗を聞いても曖昧な回答しか返ってこない
– 弁護士の名前や調停の日程などの具体的な情報を教えたがらない
– 「もうすぐ」が何ヶ月も続く
パターン2:単身赴任を装うケース
「Bさん(32歳)の体験談」
「仕事の都合で単身赴任中」と説明され、家に招かれることもありました。しかし、その家具や生活用品が明らかに女性のものもあることに気づき、問い詰めたところ既婚者であることが発覚しました。
見抜くポイント:
– 家に女性物の生活用品がある
– 冷蔵庫に家族分の食材が入っている
– 家族写真を隠している形跡がある
パターン3:経済的搾取目的のケース
「Cさん(38歳)の体験談」
交際中に「離婚のための引っ越し費用が必要」「調停費用を貸してほしい」など、様々な理由でお金を要求されました。最終的に300万円を騙し取られ、その後音信不通になりました。
見抜くポイント:
– 交際早期からお金の話を持ち出す
– 具体的な返済計画を示さない
– 困った状況を頻繁に演出する
既婚者に騙された時の対処法
まず行うべき証拠収集
被害が発覚したら、感情的になる前に冷静に証拠を収集しましょう:
- メッセージのやり取りのスクリーンショット
- 通話記録
- デート時の写真や動画
- 金銭の貸し借りがある場合は振込記録
- 相手の個人情報(住所、勤務先など)
法的な対処方法
民事訴訟
不法行為による損害賠償請求が可能です。精神的苦痛に対する慰謝料や、金銭的被害がある場合はその返還を求めることができます。
刑事告発
詐欺罪での告発も検討できますが、立件には高いハードルがあります。明確な詐欺の意図と被害を証明する必要があります。
精神的なケア
被害に遭ったショックは非常に大きいものです。一人で抱え込まず、以下のような支援を活用しましょう:
- 信頼できる友人や家族への相談
- カウンセリングの利用
- 同じ被害を経験した人たちのサポートグループへの参加
効果的な予防策
婚活サービスの選び方
身元確認が厳格なサービスを選ぶ
– 独身証明書の提出を義務付けている結婚相談所
– 本人確認が厳格な婚活アプリ
– 紹介制の婚活サービス
口コミや評判をチェック
利用前には必ずサービスの評判を調べ、安全性の高いプラットフォームを選びましょう。
交際初期の注意点
段階的な関係構築
いきなり深い関係に持ち込もうとする相手は警戒が必要です。健全な関係は時間をかけて築かれるものです。
第三者の意見を聞く
友人や家族に相手の話をして、客観的な意見をもらうことで、冷静な判断ができます。
直感を大切にする
「何か変だな」「怪しいな」と感じたら、その直感を軽視せず、しっかりと確認を取りましょう。
安全な婚活のためのガイドライン
個人情報の管理
相手に個人情報を教える際は段階的に行い、すぐに住所や勤務先などの詳細情報を教えるのは避けましょう。
デートの安全対策
- 初回は必ず公共の場所で会う
- 長時間の密室空間は避ける
- 家に招かれても最初のうちは断る
- 金銭の貸し借りは絶対に行わない
継続的な確認作業
交際が進んでも、相手の身元について継続的に確認を行いましょう。信頼関係があるからこそ、正直に答えてもらえるはずです。
相談窓口と支援サービス
公的な相談窓口
- 消費者ホットライン(188)
- 各都道府県の消費生活センター
- 警察の生活安全課
法律相談
- 法テラス(0570-078374)
- 弁護士会の法律相談
- 司法書士会の相談窓口
婚活は人生の大きな決断に関わる重要な活動です。安全に、そして幸せな結婚を実現するために、常に警戒心を持ちながらも、真剣に取り組む姿勢が大切です。一人で悩まず、周囲のサポートを受けながら、理想のパートナーとの出会いを見つけてください。